チュートリアル · Chapter 2
最初のプロジェクト — ボタンクリックでログ出力
新しいプロジェクトを作り、画面にボタンを 1 つ置き、そのボタンを押すと for 反復文でログを 10 回出力する、最もシンプルな例を完成させます。この手順に沿って進めると、QMachineStudio の中核となる開発の流れ —— 画面配置 → イベントを関数に接続 → 関数にコードを記述 → 実行 → ログ確認 —— を一度に習得できます。
QMachineStudio はテキストファイルを直接編集する方式ではなく、
Solution Explorerツリーで関数・ステップを追加し、選択した項目のコードのみを編集します。この概念になじみがない場合は、はじめにの「開発方式」の節を先にお読みください。
1. プロジェクトの作成
File → Newで新しいプロジェクトを作成します。名前はFirstProjectとします。- 作成が終わると、
Solution Explorerに画面を収めるViewモジュールと動作を収めるRunモジュールが一緒に作られます。この例では画面(View)モジュールのみを使用します。
2. 画面にボタンを追加
Solution ExplorerでViewモジュールの画面項目をダブルクリックし、デザイナー(View Module)を開きます。- コントロールパレットから
Buttonを画面上にドラッグして配置します。使用できるコントロールの種類は UI コントロールリファレンスで確認できます。 - ボタンを選択し、表示テキスト(例:
Run Log)と名前(例:btnRunLog)を指定します。
3. ボタン Click を関数に接続
ボタンが押されたときに実行する動作は関数として記述し、ボタンのクリックイベントにその関数を接続します。QMachineStudio でボタンクリックが関数を呼び出すには、ボタンの Action プロパティが RunEvent である必要があります。
- ボタンを選択した状態で、右側の
Property EditorでActionプロパティをRunEventに設定します。Actionの既定値はNoneで、RunEventのときのみクリック時にOnClickEvent関数が実行されます。ShowPage·RunManualなど他の値のままにすると、クリックはその動作として処理され、OnClickEventは呼び出されません。 ActionがRunEventの状態でボタンをダブルクリックします。XMachineEvent項目のOnClickEventに指定された関数がまだ存在しない場合は、関数が自動的に生成され、その関数の編集タブが開きます。(関数名を自分で決めるには、先にOnClickEventプロパティに名前(例:OnRunLogClick)を入力してからダブルクリックします。)- このように作られた関数は、
Solution Explorerの該当するViewモジュールのFunctionsの下にノードとして追加されます。後でノードを右クリックしてRename·Deleteできます。
イベント関数は、呼び出される際にボタン名やタグなど(string sender, int tag, array params)を自動的に受け取ります。この例では引数を使用しません。
4. for 反復文でログを記述
開いた関数の編集タブに次のコードを記述します。変数 i を宣言し、for で 1 から 10 まで反復しながら、毎回ログを 1 行ずつ残します。
xscript
int i;
for(i, 1, 10)
{
Log("count = {0}", i);
}for(変数, 開始, 終了)は範囲型の反復文で、終了値を含みます。上のコードはiが 1 から 10 まで、合計 10 回反復します。Log("...{0}...", 値)はログを出力し、{0}の位置に後続の値が入ります。ここではcount = 1からcount = 10まで 10 行が出力されます。
5. ビルドと実行
Build → Save All & Make(F6)で保存後にビルドします。下部のOutputパネルにエラーがないか確認します。(結果パネルは Output · Error · Search を参照)Build → Run(F5)でランタイムを開始します。作成した画面が実行されます。- 画面の
Run Logボタンを押します。
6. Log Manager でログ確認
ボタンを押すと Log("count = {0}", i) が実行され、10 行のログが残ります。このランタイムログは、付属ツールの ICT Log Manager で確認します。
- Log Manager を実行してリアルタイム受信を開始するか、保存されたログファイルを開きます。(詳しい方法は Log Manager 概要とリアルタイムログ · ファイルを開くを参照)
- ログ一覧で
count = 1からcount = 10まで 10 行が順番に表示されれば成功です。 - 行数が多いときは、Log Manager の検索 · フィルターで
countを検索すると素早く確認できます。
何を学んだか
- 画面(
View)にコントロールを配置し、ボタンActionをRunEventにしてクリックイベント(OnClickEvent)を関数に接続する方法 - 関数をツリーにノードとして追加し、そのノードのコードのみを編集する QMachineStudio の開発方式
- 範囲型
for(i, 1, 10)反復文とLog("...{0}...", 値)出力 - ランタイムログを Log Manager で確認する方法
次のステップ
- Run Module — 変数 · 関数 · シーケンス · ステップで動作ロジックを構成
- View Module — 画面デザイナーとデータバインディング
- XScript 言語の基本 — 変数 · 関数 · 制御文
- Log Manager — ログ分析ツール